1 旧石器時代

更新日:2023年03月31日

 地球は約百数十万年前から、氷河期と呼ばれる寒い時期と、間氷期と呼ばれる暖かい時期が繰り返され、その度に海水面が高くなったり低くなったりしました。

 最も寒い時期では海水面も約90mから140mも低くなり、大陸とサハリンの間にある間宮海峡やサハリンと北海道を隔てる宗谷海峡は陸続きとなっていました(図)。

 厳しい北の寒さを逃れるためマンモス象やナウマン象・オオツノジカ・ヘラジカなどは北海道に移動し、人々もこれらの動物を追い求めて北海道に移り住んで来ました。その時期は約3万年前の氷河期(ヴィルム氷期)と考えられています。その頃は、1年間の平均気温が今よりも約7度から8度低く道東方面では乾燥した疎林と草原の広がる環境とされています。

 旧石器時代とは狩猟の道具や解体・調理する道具、衣服を加工する道具などが、石を材料として使われていた時代です。土器が製作される以前の時代であり、かつては無土器時代、先土器時代とも称されていました。

 北海道の旧石器時代は約3万から2万5千年前の「小型剥片石器」、約2万年前の「石刃石器」、約1万2千年前の「細石刃石器」を経て「有舌尖頭器」に変遷します。これらの遺跡は、石器として加工するのに最も適した黒曜石の原石を算出する地域に近い白滝、置戸など大雪山系の山麓に位置していることも特徴的です。

 大空町にこの時代の遺跡は明確ではありませんが、中央A遺跡出土の白滝型細石刃核の削片はこの時代の遺跡の存在を予想されます。

 約1万年前になると気温は暖かくなり、北海道やサハリンは現在の地形に近い島になりました。いよいよ縄文時代の始まりです。

氷河期の陸続きになった日本列島の絵図について説明しているイラスト

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