藻琴山の自然
2022年11月14日
藻琴山は、東藻琴地区の南側にそびえる標高1000メートルの山です。屈斜路湖の北に位置することから、アイヌ語では「トエトクシペ(湖の奥にある山)」と呼ばれます。
藻琴山は、屈斜路カルデラの外輪山北壁にあたります。カルデラとは、火山活動によって出来た巨大な窪地のことです。初期の屈斜路カルデラは約160万年から100万年前に形成され、藻琴山はその名残りと考えられています。屈斜路カルデラは約40万年から4万年前に大規模噴火が繰り返されました。特に約12万年前の噴火に伴う火山灰は全道のほぼ全域に降ったとされています。このような経過をたどって約3万年前に出来たのが屈斜路湖で、屈斜路湖は東西2キロメートル、南北2キロメートル、平均水深29メートルにおよぶ日本最大のカルデラ湖です。
藻琴山を含む屈斜路カルデラ周辺地域は、阿寒摩周国立公園に指定されています。
藻琴山は登山口から頂上まで1時間を要せず登ることができ、トレッキング感覚で気軽に登山を楽しめます。このことから、オホーツク管内では、「登山を始めるなら、まず藻琴山から」と言われるほど、子どもから高齢者まで幅広い層に親しまれています。
登山コースは、「東藻琴コース」「小清水コース」の2コースがあります。東藻琴コース8合目に立つ山小屋「銀嶺荘」では、名水「銀嶺水」が湧き出しています。
どのコースも美しい景観と鳥のさえずりを満喫できますが、山頂からの眺めはひときわ美しく、特に屈斜路湖が眼下に広がる景観は圧巻です。また、気軽に登れる山でありながら、登山道周辺には貴重な高山植物が多数見られます。
なお、登山道から外れて歩いたり、動植物を持ち去ったりすることは、厳に慎んでください。
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